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車検時にスピードメーターの誤差があった場合どうなるのか?

2022.10.19

車検は、公道を走る車なら必ず受けなければならない継続検査です。車検に出された自動車は、道路運送車両法に定められた保安基準に基づいて、厳正なチェックが行われます。
もちろんスピードメーター(速度計)も、車検の対象項目です。
本記事では、車検時にスピードメーターの誤差があった場合に想定されることや、スピードメーターに誤差が生じる理由を紹介します。これから車検を受けようと思っている方は、ぜひチェックしてみてください。

スピードメーターに誤差があると車検は通らない?

公道を走る自動車には、厳密な保安基準が設けられています。その中にはスピードメーターの表示についての基準もあります。スピードメーターの誤差が大きいと、実際の速度が運転者に間違って伝わるためスピード違反や速度超過による事故の可能性もあるでしょう。そのため、保安基準ではスピードメーターの誤差についても定められています。
それでは、車検時にスピードメーターに誤差があった場合、車検が通りにくくなるのでしょうか。スピードメーターの誤差と車検の関係について見ていきましょう。

スピードメーターが原因で車検に落ちることは極めてまれ

現在ほとんどの車のスピードメーターは、電気式や電子式です。一昔前の機械式よりも精度や性能が良く、耐久性も高くなっています。
スピードメーターのみが原因で車検不合格となるケースは、極めてまれといえるでしょう。
またそもそもスピードメーターは、実際の走行速度より高い数値が出やすいといわれており、誤差のためスピードを出し過ぎてしまう可能性は低くなっています。
スピードメーターが正常に稼働しているのであれば、誤差についてさほど神経質になる必要はありません。

誤差が許容範囲内なら車検は通る

スピードメーターに誤差が生じることは、車検でも織り込み済みです。
国土交通省の定める車両の保安基準(※)によると、スピードメーターの基準について「速度計の指度は、平坦な舗装路面での走行時において、著しい誤差のないものであること。」としています。
言い換えれば、「スピードメーターに著しい誤差がなければ、車検は通る」ということです。

(※)国土交通省:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(2016.6.17)

スピードメーターの誤差範囲とは

車検時のスピードメーターの誤差の許容範囲

スピードメーターの誤差が許容される範囲は、車検を受ける車両の製造年によって異なります。国土交通省が定めるスピードメーターの誤差範囲を紹介します。

2006年(平成18年)12月31日以前に製造された車の場合

車両が2006年(平成18年)12月31日以前に製造されている場合は、速度計試験機によって計測された速度が以下の数式に適合しなければなりません。

10(V1-6)/11≦V2≦(100/90)V1

この場合、V1は「自動車に備える速度計の指示速度( km/h)」、V2は、「速度計試験機を用いて計測した速度(単位 km/h)」です。(※1)
実際の車検では、速度計試験機に車両を載せ、スピードメーターが「40km/h」の状態でチェックを行います。「V1=40km/h」とした場合、速度計試験機で計測された実際の速度は許容範囲は以下のように算出可能です。

10×(40-6)÷11≦V2≦(100÷90)×40
30.90……≦V2≦44.44……

車検時に整備士が記載する指定整備記録簿では、2006年(平成18年)12月31日以前に製造された車両は、車検時のスピードメーターの誤差が+9.0km/h~−4.4km/hの範囲内であれば車検を通過できるとされています。(※2)

2007年(平成19年)1月1日以降に製造された車の場合

2007年(平成19年)1月1日以降に製造された車両は、速度計算機によって計測された速度が以下の数式に適合しなければなりません。

10(V1-6)/11≦V2≦(100/94)V1(※1)

スピードメーターが「40km/h」の状態で車検を受けると想定した場合、許容される誤差は以下のように算出可能です。

10×(40-6)÷11≦V2≦(100÷94)×40
30.90……≦V2≦42.55……

車検時に整備士が記載する指定整備記録簿では、2007年(平成19年)1月1日以降に製造された車両は、車検時のスピードメーターの誤差は+9.0km/h~−2.5km/hの範囲内なら問題はないとされています。(※2)

(※1)国土交通省:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(2016.6.17)

(※2)道路運送車両法第1条|国土交通省:道路運送車両法第1条(この法律の目的)

スピードメーターに誤差が出る理由

スピードメーターの誤差で車検が通らないケースがまれとはいえ、「なぜ誤差が出るのか」と気になる人もいるでしょう。
スピードメーターに誤差が出る理由を紹介します。

スピードメーターの数値は実測値ではない

スピードメーターの表示速度は「距離÷時間」の原理を元に算出された数値であり、実測値ではありません。実際のスピードとスピードメーターに誤差が生じるのは、十分にあり得ることといえるでしょう。
自動車にはトランスミッションの回転に連動する速度センサーが搭載されています。
タイヤが回転すると、速度センサーが回転数に応じた電気信号(パルス)をスピードメーターに向けて発信。表示回路は受け取った電気信号を数値化し、スピードメーターに表示する仕組みです。
とはいえこの計算方法は「タイヤの外径が新車時装着タイヤと同じで変化がない」という前提に基づいています。スピードメーターの速度はあくまでも「想定値」に過ぎず、絶対的なものではありません。

タイヤの状態が数値に反映されない

タイヤの外径は、走行による摩耗・空気圧の高低などで変化します。また全ての人が純正のタイヤを付けているとも限りません。
タイヤの外径が想定よりも小さくなれば、実際の速度は遅くなります。一方、外径が大きくなれば、実際の速度は速くなるでしょう。
スピードメーターの数値が実際の速度どおりでない可能性は非常に高いと言えます。そのため車検では、許容範囲内なら誤差があっても問題はないとされているのです。

スピードメーターの誤差がわずかなら車検には通る

スピードメーターは、タイヤの外径と回転数を元に速度を提示しています。この数値はあくまでも想定値であり、タイヤの状態までは反映されていません。タイヤの摩耗具合・空気圧の状態によっては、スピードメーターと実際の誤差は大きくなります。
車検ではスピードメーターと実測値に誤差が出ることがすでに織り込まれており、許容範囲内なら誤差があっても問題はありません。
適切なタイヤやホイールを使用しているのであれば、スピードメーターの誤差はさほど心配する必要はないでしょう。