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オルタネーターは車検でチェックされる? 故障の兆候・寿命・交換費用まで解説

2025.11.14

オルタネーターは走行中の電気をつくり出す大切な部品ですが、「車検での扱いはどうなっているのだろう?」「オルタネーターの不具合の兆候は分かるもの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

本記事では、オルタネーターの役割から仕組み、車検との関係、故障のサイン、寿命や交換費用、そして車検前にできるチェック方法までをまとめて解説します。事前に知っておくことで、安心して車検に臨めるでしょう。

オルタネーターとは? 役割と仕組み

オルタネーターは車の「発電所」のような存在です。ここでは、その役割と仕組みを分かりやすく紹介していきます。

オルタネーターの基本の役割

オルタネーターは、簡単にいうと自動車の発電機です。エンジンの力で電気をつくり出し、バッテリーを充電したり、ライトやエアコンなどの電装品に電力を送ったりします。まさに走行中の電気を支える心臓部といえる部品です。もし不具合が起きると充電ができなくなり、やがてバッテリーが上がってしまいます。その結果、車が動かなくなる恐れもあります。

オルタネーターの仕組み

オルタネーターが電力を生成する仕組みは意外とシンプルです。エンジンが回転するとベルトを介してオルタネーターに動力が伝わり、内部のコイルと磁石の働きによって電気が発生します。その電気を整流して直流に変え、バッテリーや電装品に供給する仕組みです。

エンジンを止めている間は発電できないため、このときはバッテリーの電力だけで機器が動いています。短距離走行ばかりだと充電が追いつかず、バッテリーが弱ってしまうこともあるため注意が必要です。

オルタネーターと似たものを指す用語に、「ダイナモ」と「ジェネレーター」があります。オルタネーターは「交流発電機」ですが、ダイナモは「直流発電機」で、昔の車によく使われていた部品です。そしてジェネレーターは発電機全般の総称です。

現在の自動車には、効率のよいオルタネーターが広く採用されています。自転車のライト用発電機をイメージすると、回転が電気に変わる仕組みが想像しやすいでしょう。

オルタネーターは車検でチェックされる?

結論からいえば、オルタネーターそのものが法定の点検項目になっているわけではありません。車検では、国が定めた保安基準に沿って灯火類や電装品が正常に作動するかどうかが確認されます。

そのため、発電がしっかり行われていれば特に問題はなく、オルタネーター単体を外して性能を調べるような検査は行われません。「寿命が近いけれど、現時点では問題が出ていない」という状態であれば、理論上は検査に通ります。車検は予防整備を目的にしたものではなく、あくまで基準を満たしているかどうかを確認する検査だからです。

ただし、もし発電ができていなければライトが暗くなったり、ワイパーが正常に動かなくなったりするため「電装品が正常に作動していない」と判断され、不合格になることもあるでしょう。

車検で初めて異常が出てしまった場合、予定が大きく狂ってしまう恐れがあります。電気系統が安定しないなどの兆候がある場合は、車検前に点検を受けておくことをおすすめします。部品の手配や修理もスムーズに進み、安心して車検を受けられるでしょう。

オルタネーター故障の兆候

オルタネーターに不調があると、車にさまざまなサインが現れます。以下のような症状が見られたら、早めに点検を受けましょう。

警告灯が点灯する

最も分かりやすい兆候が、メーターパネルにあるバッテリー警告灯の点灯です。長方形の中にプラスとマイナスの記号がある赤色のマークで、バッテリー自体や仕組みに何らかの異常があり、充電されていないことを示しています。

発電がうまくいかない状態で走行を続けると、バッテリーが上がり動けなくなることもあるため注意が必要です。警告灯が点いたら、そのままにせず早めに整備工場で点検を受けることが安心につながります。

電気系統が不安定になる

電気系統が不安定になるのも、オルタネーター故障の兆候です。例えば、ライトが急に暗くなったり、ワイパーの動きが遅くなったりします。電装品に十分な電力が行き渡らないと、特に夜間走行では視界が悪化するなど安全性に直結します。日常で「少し変だな」と感じたら、その違和感を見過ごさず点検を依頼することが大切です。

エンジンがかかりにくい

オルタネーターに不具合が起き十分に発電できないと、エンジンの始動にも影響します。バッテリーの充電が不足すると、セルモーターに必要な電力が供給されず回転が弱くなり、エンジンがかかりにくくなることがあります。出先で急に動けなくなると大きなトラブルにつながるため、始動時に違和感を覚えたら早めに点検を受けるのがおすすめです。

異音がする

走行中に異音がする場合もオルタネーターの不具合による可能性があります。例えば「キーキー」「キュルキュル」という音が聞こえる場合は、ベルトが劣化しているかもしれません。他にも、「ウイーン」という異音の場合はオルタネーター内部のベアリング劣化、「カリカリ」「カラカラ」という異音ならプーリーというパーツの摩耗が疑われます。

異音がするのは何らかの不具合が発生している可能性が高いため、楽観視せず点検を依頼しましょう。

オルタネーターは夏に故障しやすい

実はオルタネーターは、夏に故障が出やすい部品です。真夏はエアコンや冷却ファンの使用で電力負荷が増え、さらに高温によって内部部品の劣化が早まります。弱っていたオルタネーターがこの時期に一気に不具合を起こすケースは少なくありません。

特に夏場に車検を迎える場合は、事前に点検した方がよいでしょう。早めに状態を確認しておくことで、急な故障や車検の不合格を防ぐことができます。

オルタネーターの寿命・交換目安

一般的にオルタネーターの寿命は、年数では10年程度、走行距離では10万km前後が目安とされています。近年のモデルでは20万kmまで持つケースもありますが、使い方によって寿命は変わります。

例えば短距離走行や渋滞の多い環境ではエンジンの始動回数が増え、負担が大きくなるため劣化が早まりやすい傾向です。上記の目安はあくまで参考として、兆候が出たら距離や年数に関係なく早めの点検・整備をしましょう。

オルタネーターを交換・修理する方法

オルタネーターの交換・修理方法は大きく分けて「自分で行う」か「業者に依頼する」かの2つです。それぞれの特徴を見ていきましょう。

自分で修理する

DIYでオルタネーターを交換・修理することも可能ですが、難易度は高めです。特殊な工具や電気系統に関する知識が必要で、誤った取り付けをすると発火や故障のリスクがあります。費用を抑えられる可能性はありますが、作業に慣れていない場合はかえって高くつくこともあります。基本的には整備士向けの作業と考え、無理に挑戦しない方が安心です。

業者に依頼する

オルタネーターの交換・修理は、ディーラーや整備工場、カー用品店などに依頼するのが一般的です。専門的な知識と技術を持つプロの整備士が状態を確認し、さまざまな部品を取り外した上でオルタネーターの交換を行います。車種によって構造が異なるため、作業時間には幅がありますが、半日〜1日程度で完了することが多いです。
また、業者依頼では保証が付くケースが多いため、交換後に不具合が出ても対応してもらえる安心感があります。費用はDIYより高くなりますが、安心して任せられるのが大きなメリットです。特に車検前は、確実に対応してもらうために早めに相談しましょう。部品手配や作業日程もスムーズに進みます。

なお、依頼先ごとの主な特徴は以下のとおりです。参考にしてください。

● ディーラー:純正部品を使用し、品質や保証面で信頼性が高い。ただし費用は高め

● 整備工場:幅広い部品選択が可能で、費用と品質のバランスが取りやすい

● カー用品店:比較的安価で交換できる場合があるが、対応できる車種は要確認



オルタネーターを交換する場合の費用相場

オルタネーターの交換費用は、新品・中古品・リビルト品のどれを選ぶかで大きく変わります。それぞれの特徴を見てみましょう。

新品の場合

新品のオルタネーターに交換する場合、費用は部品代が3万~10万円、交換工賃が1万~3万円となり、合計で4万〜13万円程度が一般的です。ただし、マイルドハイブリット車のオルタネーターなどは部品代だけで15万円以上と非常に高価な場合があります。

新品のオルタネーターへの交換は高額となりますが、メーカー純正部品を使用するため品質や耐久性に安心感があります。また新品には保証が付くことも多く、長期的に安定して使用できるのが大きなメリットです。費用はかかりますが「できるだけ安心して乗り続けたい」という方や、長く同じ車に乗る予定のある方にはおすすめの選択肢といえます。

中古品の場合

中古のオルタネーターは、費用を抑えたい方にとって魅力的な選択肢です。中古品の程度によって価格に幅がありますが部品代は5千~2万円と安く、新品や次にご紹介するリビルト品と比べて価格を抑えられます。交換工賃は新品部品との交換と変わりはなく、1万~3万円となります。

ただし使用年数や走行距離、使用状況によって内部の状態には大きなばらつきがあるため、価格が安くても交換後どれくらい持つかは中古品の程度によって差がある傾向にある点は否めません。購入先によっては保証が付かないこともあり、交換後にしばらくして不具合が出てしまう可能性もあります。そのため、信頼できる販売店と整備工場を選び、できれば短期間でも保証が付くものを選ぶと安心です。

リビルト品の場合

リビルト品は、中古のオルタネーターを一度分解・清掃し、消耗部品を新しく交換した再生品です。新品よりも価格を抑えつつ、中古品より長持ちする傾向にあります。費用はおおよそ部品代が1.5万~4万円程度で、品質と価格のバランスが魅力です。交換工賃は新品・中古品と同様です。一方で、車種によってはリビルト品の在庫が切れていたり、その車種の設定が無かったりする場合もあるため、リビルト品を使いたい場合は前もってよく確認しておきましょう。

車検前に自分でもできるオルタネーターの状態チェック

車検の際にディーラーや整備工場に依頼をすると、定期点検と併せて様々な箇所の整備や部品交換、測定や診断も同時に行う「整備付き車検」であることも多く、オルタネーターも点検してもらえる場合もあります。しかし、自分でもオルタネーターの状態を確認する方法があるので、ご紹介します。

簡単に行える方法としては、市販されているバッテリーチェッカーやオルタネーターチェッカーと呼ばれる道具を使って電圧や電流を測定するやり方です。以下のように無負荷試験と負荷試験の両方を行います。

● 無負荷試験

ライトやエアコンなど電気を使用するものを付けない状態で、エンジン回転数を2,000~2,500rpm程度にしたときの電圧値を測定する。13.5V~14.7V程度の範囲なら問題ないとされる


● 負荷試験

ライトやエアコンなど電気を使用するものを全て付けた状態で、エンジン回転数を2,000~2,500rpmにしたときの電流値を測定する。30A以上あれば問題ないとされる


ただし、あくまでもセルフチェックのため、先述した故障の兆候があったり、少しでも異常が疑われたりする場合は、ディーラーや整備工場などプロによる点検を依頼するとよいでしょう。


まとめ

オルタネーターは車の電気を支える重要な部品で、不具合が生じると車検の結果に影響する場合もあります。寿命の目安はおよそ10年程度、走行距離では10万km程度ですが、使い方次第で変わるため、兆候があれば早めの点検が大切です。交換費用は新品・中古品・リビルト品で大きく異なるので、自分に合った方法を選びましょう。

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