
みんなは何を重視して車検業者を選んでいる? 車検利用者の意識調査を徹底分析
車検に対応している業者は数多く存在しますが、サービス内容や料金体系などにはそれぞれ大きな違いがあります。そのため「良い条件で車検を受けたいけれど、どこを選ぶべきか分からない」「前回利用した業者に不満があり、次こそは失敗したくない」と感じている人も少なくないでしょう。
そこで本記事では、実際に車検を受けたことがある人を対象に実施した意識調査(株式会社速太郎本部調べ)の結果を基に、車利用者が知りたい情報やデータを紹介します。車検業者選びに悩んでいる人や、世間の車検事情を知りたい人はぜひ参考にしてください。
[調査概要]
株式会社速太郎本部調べ
調査手法:インターネットリサーチ
調査地域:39都道府県
(北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、静岡、富山、岐阜、愛知、石川、福井、三重、滋賀、京都、奈良、兵庫、大阪、和歌山、広島、岡山、山口、鳥取、島根、香川、徳島、愛媛、福岡、佐賀、大分、沖縄)
調査対象:20~69歳の男女
調査期間:2024/8/30(金)~2024/8/31(土)
有効回答数:2,000サンプル
調査実施:株式会社電通西日本/株式会社クロス・マーケティング
車検業者の認知はテレビCMと紹介・口コミが多い
【車検業者について知った情報】
今回、実際に車検を受けたことがある人を対象に実施した意識調査(株式会社速太郎本部調べ)では、車検業者を選ぶ際に参考にした認知情報源として「テレビCM(地上波)」が最多で、18%を占めました。テレビCMは視聴中に自然と目や耳に入るため、車検を意識していない段階でも情報を得やすいことが理由と考えられます。
次いで多いのは「家族・知人の紹介・口コミ」で、こちらも17.8%とテレビCMとほぼ同程度の割合でした。ただし、性年代別に見ると傾向には違いがあり、テレビCMは40~50代の女性および60代男性の割合が高い一方で、紹介・口コミは20~30代の女性が突出して多い結果となりました。反対に紹介・口コミと答えた60代男性の割合は1割未満と低く、テレビCMとは対照的な傾向が見られます。
これらに続く情報源としては、ホームページ(11.5%)、チラシ(10.9%)、インターネット広告(10.9%)が挙げられますが、これらも性年代別で差が見られました。
ホームページは20~40代の男性と30代女性の割合が高く、インターネットに慣れた若年層からミドル世代の主な情報源となっているようです。また5位のインターネット広告も同様の傾向を示していますが、若年層に加えて、50代男性の割合(14.5%)が高い点が特徴的です。
一方で、ホームページで知ったと回答した50代男性は12.0%と他の年代より低いことから、インターネットの閲覧中に偶然目にした広告をきっかけに車検業者を知った人が多い可能性もあります。
さらに、アナログ媒体であるチラシで情報を知った人も全体の1割以上に上りました。ただし男女差があり、男性はどの年代でも12~13%台を占めているのに対し、女性で1割を超えたのは40代と60代のみでした。特に20代女性は5.6%と低く、若い女性層ではチラシから車検情報を得ているケースが極端に少ないことが分かります。
家族・知人の紹介・口コミで興味を持つ人が多い
【車検業者について興味を持ったり調べたりした情報】
車検業者を知る機会としてテレビCMが最多という結果でしたが、実際に車検業者に対して興味を持ったり、調べたりするきっかけになった情報源は「家族・知人の紹介・口コミ」が最も多い結果になりました。
特に、20~30代女性の割合は20%前後と高めで、実際にその車検業者を利用した人の体験談や口コミを重視している傾向がうかがえます。
また同じ20代でも男性は「インターネット広告」や「動画広告」から興味を持つ割合も高く、インターネット上で得た情報から興味・関心を抱くケースも多いことが分かりました。
業者を知るきっかけとなったテレビCMについては、40代女性でやや高い傾向が見られるものの、全体的な割合はそれほど高くありません。テレビCMは業者の認知にはつながっても、直接的に興味・関心を喚起するケースは少ないと考えられます。
車検業者を選ぶ決め手も紹介や口コミが多数
【車検業者を選ぶにあたって決め手になった情報】
車検業者を選ぶ際の決め手になった情報源は、興味・関心を持ったきっかけと同様に「家族・知人の紹介・口コミ」が最も多く、14.9%を占めました。
特に20~30代の女性においてはいずれも2割を超えており、紹介や口コミで興味を持ち、そのまま業者選びの決め手になった人も多いと考えられます。
紹介・口コミに次いで多かったのはホームページ(9.3%)で、3位に車検業者からの案内の電話(6.8%)、4位に車検業者からのDM/ポスティング(6.5%)がランクインしました。
車検業者からの直接的なアプローチは、興味・関心を持つきっかけとしては低いものの、テレビCMなどと比べて具体的な情報が得やすいため、最終的な業者選びの決定要因となるケースが一定数あるようです。
前回車検は圧倒的にディーラーが多い
【あなたが前回の車検を依頼した車検業者をお答えください。】
「前回利用した車検の依頼先は?」との質問に対して、最も回答割合が高かったのはディーラー(49.7%)で、全体の半数近くを占める結果となりました。
車を購入したディーラーに、そのまま点検やメンテナンスを任せる人が多い傾向がうかがえます。なお、車検業者を選んだ理由については後述するため、そちらも参考にしてください。
ディーラーに次いで多かったのは整備工場(13.9%)や車を購入したお店(ディーラーや中古車販売店)(10.9%)で、それぞれ全体の1割程度でした。その後に車検専門店(7.1%)やガソリンスタンド(7.0%)が続く結果となりました。
車検専門店は30代女性の利用が多い
それぞれの利用者の属性を確認すると、1位のディーラーは性別・年齢による差はほとんど見られませんでした。
一方、整備工場は50代以上の男性の利用が多く、車を購入したお店は20代の男女に利用される傾向が見られます。
中でも特徴的なのが車検専門店で、性別・年齢による差も大きく、利用者の約6割を女性が占めており、特に30代女性の割合が全体の2割を超えています。前回2022年の調査では女性が占める割合は4割強で30代女性の割合も約1割でしたので、近年この年代の女性からの支持が高まったことがうかがえます。上位5業者の中でこの年代の女性から特に高い支持を得ているのが車検専門店の特徴でしょう。
ディーラーが選ばれるのはつながりからの安心感
【あなたが前回の車検を受けた車検業者を選んだ理由を、3つまでお答えください。】
利用した車検業者を選んだ理由を依頼業者別に3つまで回答してもらったところ、最も利用者が多いディーラーでは、「車を購入したお店だから」「安心して任せられるから」「毎回使っているから」といった理由が上位を占めました。
ディーラーで車を購入した場合、車検の時期が近づくと電話やDMなどで案内が届くことが多く、そのまま同じディーラーに車検を依頼する人が多いようです。
またディーラーは自動車メーカーと特約契約を締結してサービスを提供している場合があることから、品質や信頼性を求めて利用する人が多いのも特徴です。次の調査結果の「あなたが車検業者を選ぶ際に重視することを、3つまでお答えください」という質問では、「信頼感がある」と回答した人がディーラー利用者の約4割と高い割合を占めました。
ディーラーは「技術力」や「値段より安心して任せられる業者」といった項目も上位に入っており、多くの人が「ディーラー = 安心・信頼できる」というイメージを持っていることがうかがえます。
価格面ではガソリンスタンドやカー用品店、車検専門店が選ばれやすい
【あなたが車検業者を選ぶ際に重視する事を、3つまでお答えください。】
信頼感の高さから選ばれているディーラーですが、その一方で前の調査結果表では「価格が安いから」と回答した人は7.2%にとどまり、上位5業者の中では最も低い結果となりました。
「価格が安いから」という理由で選ばれているのは、ガソリンスタンドやカー用品店、車検専門店で、いずれも3~4割前後と高い割合を占めています。これらの業者は、「お店が近いから」との回答も2~3割を超えており、店舗数の多さやアクセスの良さといった利便性も選ばれる要因となっているようです。
さらに、車検専門店を利用したユーザーの重視しているポイントとして、安さや便利さだけでなく「信頼感がある」「車検に掛かる時間」といった項目の割合も高いことが分かります。この信頼感や所要時間は前回の意識調査よりも数値が上昇しており、速くて信頼できる車検というイメージが車検専門店には定着しつつあるようです。
満足度が高いのは整備工場
【あなたが前回の車検を受けた車検業者についての満足度をお答えください。】
利用した車検業者に対する満足度は、上位5業者の全てで満足と回答した人の割合が8割を超えており、多くの人が車検サービスに満足していることが分かりました。
中でも満足度が高かったのは整備工場の89.9%で、満足している/他の人にもすすめたいと回答した人の割合が44.2%と最も高い結果となりました。整備工場は車の点検・整備を専門とする業者であり、車を熟知した整備士が直接対応してくれることから、信頼して車検を任せられたと感じている利用者が多いようです。
次いで満足度が高いのは車を購入したお店(89.0%)ですが、満足している/他の人にもすすめたいの割合は30.3%とやや低めでした。満足している/他の人にもすすめたいの評価に注目した場合、整備工場に次いで高かったのはディーラー(34.9%)、カー用品店(34.7%)、車検専門店(32.6%)の順となっています。
また車検専門店の満足度は前回の意識調査(2022年9月実施)の83.1%から4.8ポイント上昇しており、車検専門店に対する利用者の評価が着実に高まっていることがうかがえます。
【あなたが前回の車検を受けた車検業者に感じた不満な点を、3つまでお答えください。】
前回利用した車検業者について、どの点に不満を感じたかを3つまで回答してもらったところ、全体的には「値段が高かった」というコスト面の不満が多い結果となりました。
依頼業者別に見てみると、特にディーラーでの値段に関する不満が16.7%と他業者に比べて高く、前回の車検業者を選んだ理由に対して、ディーラーには「価格が安いから」と回答した人がわずか7.2%にとどまっていたことを裏付けています。
また車検専門店においては、値段に関する問題に次いで、「スタッフの対応が悪かった」「交換部品や追加整備の説明が分かりにくかった」「事前の説明と違う金額を請求された」などが不満要因の上位にランクインしています。
ただし、車検専門店におけるスタッフの対応に関する評価は、一概に悪いとは言えません。前回の車検業者を選んだ理由において、「以前受けた際、対応が親切だったから」と回答した人も17.7%いるという結果が出ています。車検専門店は効率的に車検を行うことで車検費用の低価格化を実現していますが、追加整備が必要になれば当然車検総額は変わってきます。追加整備を含まない車検基本料金を広告宣伝ではっきりと打ち出している分、実際の車検価格とのギャップに不満を抱きやすいこともあるでしょう。また、車検専門店では工場での整備スタッフによる立ち会い説明を売りにしている店舗も多くありますが、その分スタッフの接客力が問われることとなり、逆にお客様から不満を抱かれやすいとも言えます。
次回車検も利用したいでは車検専門店が第2位
【あなたが前回の車検を受けた車検業者について、次回以降も車検をおまかせしたいですか。】
直近で利用した車検業者を次回も引き続き利用したいか尋ねたところ「おまかせしたい」と回答した人の合計割合が最も高かったのは整備工場(74.8%)でした。整備工場は前述の満足度調査でも最も高い結果となっており、サービスに満足した利用者が次もここで車検を受けたいと考えた結果でしょう。
次いで利用意向が高かったのは車検専門店(72.3%)でした。2022年9月に実施した前回の意識調査では、「ぜひおまかせしたい」「おまかせしたい」の合計は61.5%で、10.8ポイントの大幅上昇となっています。
前回の意識調査に比べて満足度も上昇していることから、車検専門店のサービスに満足した利用者が増え、再利用意向も高まったと考えられます。
費用が値上がりしたとしても、同じ車検業者に任せたい人は多い
【仮に、次回車検で費用が値上がりしたとしても、同じ車検業者におまかせしたいですか。】
次回も前回の車検業者を利用したいと回答した人に「仮に、次回車検で費用が値上がりしたとしても、同じ車検業者におまかせしたいですか」と質問したところ、「値上がり幅に関係なくおまかせしたい」と回答した人が42.3%で最多でした。この結果から、利用者は価格よりも信頼感や対応の良さ、長年の付き合いなど、価格以外の要素を重視していることがうかがえます。
一方で、1万円までの値上がりであればおまかせしたい(27.8%)、5千円までの値上がりであればおまかせしたい(22.2%)と、値上がり幅に一定の条件を設けている人も少なくありません。
両者を合わせると50%となり、基本的には値上がりしても同じ車検業者を利用したいものの、値上がり幅が一定を超えると他の業者への乗り換えを検討する人も多いことが分かります。
年代別に見ると、「値上がり幅に関係なくおまかせしたい」と答えた人は50代以降で4割を超えている一方、20~40代では3割台にとどまっています。特に20代では、値上がりした場合に「おまかせしたくない」と回答している割合が全年代で唯一1割を超えており、若年層ほどコスト面を重視する傾向にあるようです。
車検に何を求めるかが業者選びの決め手になる
今回の意識調査から分かったことは、車検に求めるポイントが利用者によって大きく異なる点です。
車検業者にはディーラー、整備工場、車検専門店などさまざまな種類がありますが、サービス内容や価格形態に違いがあります。そのため、利用者は自分が重視する要素を基準に業者を選ぶ傾向があります。例えば、信頼感を求めるならディーラー、価格面や利便性を重視するなら、車検専門店などが選ばれることが多いです。
車検業者を選ぶ際は、まず自分が車検に何を求めているのか、どの要素を重視したいのかを確認し、それに合った特徴を持つ業者を見極めることが大切です。
「車検の速太郎」では、車検専門店として培ってきたノウハウと充実した設備で、国家資格を持つ検査員と整備士が2名体制で車検を実施しています。国産車全車一律、代行手数料0円の納得価格で「最短45分~」のスピーディなサービスを実現しながら、高い接客力と工場での立合い説明により、納得感と信頼感、そして安心・安全をお届けします。
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