日産ノートの車検費用はいくら？ 料金相場や内訳、安く抑えるコツまで徹底解説
日産ノートのオーナーの中には、新車購入後初めての車検や中古車で買い替え後初めての車検を控えている人もいるでしょう。「車検費用ってどれくらいかかるのだろう？」「ディーラーは高いって聞くけど、実際どうなの？」といった不安や疑問を抱えている人もいるでしょう。しかし、事前に費用の内訳や相場を把握しておけば、納得のいく業者選びが可能です。
この記事では、日産ノートの車検にかかる費用の内訳や業者ごとの料金比較、費用を賢く抑えるコツまで詳しく解説します。最後まで読めば、自身の状況に合った車検業者を見つけられるでしょう。
日産ノートの車検費用はいくら？ 料金相場を解説
日産ノートの車検費用は、依頼する業者や車両の状態で大きく変動しますが、全体的な相場は約8万〜16万円程度です。まとまった出費となるため、事前に費用の目安を把握しておくのがおすすめです。
ディーラーで車検を受ける場合の費用相場は、約12万〜16万円程度とやや高めの傾向にあります。一方、車検専門店やカー用品店、整備工場といったディーラー以外の業者に依頼した場合の相場は、約8万～13万円程度です。例えば車検専門店の「車検の速太郎」では、基本料金と後述する法定費用を合わせて、追加整備を除いて63,850円で車検を受けられます。
※費用相場は、一般的な消耗品（オイル類、ブレーキパッド、フィルター類など）の交換を含み、タイヤやバッテリーなどの高額消耗品や大きな故障修理、鈑金塗装などは含まないものとします。
このように業者によって価格に幅があるのは、車検費用の内訳が関係しています。次の項目で、費用の内訳を詳しく見ていきましょう。
日産ノートの車検費用の内訳を解説
車検費用は、大きく分けて「法定費用」「車検基本料金」「整備費用」の3つで構成されています。このうち、車検基本料金と整備費用は業者によって金額が異なるため、総額に差が生まれる仕組みです。
それぞれの費用の詳細を、以下で詳しく解説します。
法定費用
法定費用とは、車検時に法律で支払いが義務付けられている国や保険会社に納める費用のことです。どの業者で車検を受けても金額は一律で、現金での支払いが基本となります。
法定費用には以下の3つが含まれています。それぞれどのような費用なのかを見ていきましょう。
● 自賠責保険料
● 自動車重量税
● 印紙代
自賠責保険料
自賠責保険は、自動車の運転において加入が義務付けられている保険です。交通事故で他人にけがをさせたり、死亡させたりした場合の対人賠償を目的としています。
一般的に車検のタイミングで次の車検までの期間分をまとめて支払います。新車購入時は3年分、以降の車検ごとに2年分の保険料を支払います。保険会社による金額の違いはなく、どの保険会社で加入しても一律の料金です。2025年11月現在、ノートを含む普通乗用車の24カ月分の保険料は17,650円となっています。ただし、沖縄県や離島など一部地域では保険料が異なる点に注意が必要です。
自動車重量税
自動車重量税は、自賠責保険と同様に車検ごとの支払いが義務付けられている税金です。その名の通り、自動車の重量に応じて課税額が定められており、車両が重いほど税額は高くなります。
日産ノートの車両重量は型式によって異なりますが、2025年9月発売モデルの場合、1,230～1,370kgです。そのため、1.5トン未満の区分に分類されます。エコカー減税の対象かどうかで税額は変わりますが、対象外の場合は24,600円（2年分）です。自身の車の正確な重量税額を知りたい場合は、国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で確認できます。
印紙代
印紙代とは、車検の検査手数料として国や軽自動車検査協会、自動車技術総合機構に支払う料金のことです。車検証の発行や更新に必要な手数料であり、軽自動車以外は印紙や証紙を購入して支払うため、印紙代と呼ばれます。
印紙代は、車検を受ける工場が「認証工場」か「指定工場」かによって金額が若干異なります。認証工場とは地方運輸局長の認証を受けた工場で、車両の分解整備が可能です。一方、指定工場は認証工場のうち、より厳しい基準をクリアした工場を指します。ノート（小型乗用車）の場合、指定工場なら1,800円（OSS申請の場合は1,600円）、認証工場なら2,200円の印紙代が必要です。
車検基本料金
車検基本料金は、車検を依頼する業者に支払う手数料や点検料などを指します。法定費用とは異なり、業者側が自由に価格を設定できるため、依頼先によって金額が大きく変わるのが特徴です。車検費用の総額に差が出るのは、この車検基本料金と後述する整備費用が主な要因です。
車検基本料金には、主に以下のような費用が含まれています。
● 24カ月定期点検の技術料
● テスターなどの完成検査機器の使用料
● 書類作成、登録などの事務手続き代行手数料
● 車検時に必ず必要となる消耗品費など
これらの項目をまとめて「車検基本料」としている業者もあれば、それぞれを個別の料金として提示している業者もあります。
整備費用
整備費用とは、車検の点検過程で見つかった不具合や、消耗品の交換にかかる技術料や部品代のことです。車検の保安基準を満たすために必要な整備はもちろん、安全な走行を維持するための予防整備も含まれます。
法定費用とは異なり、法律で金額が定められているわけではありません。そのため、車両の状態や交換する部品、依頼する業者によって費用は大きく変動します。特に年式が古い車や走行距離が多い車は、交換部品が増えるため整備費用が高くなる傾向です。
日産ノートの車検で交換が発生しやすい部品には、以下のようなものが挙げられます。
● エンジンオイル
● オイルフィルター
● ブレーキパッド
● ブレーキフルード
● タイヤ
● バッテリー（補機バッテリー）
● ワイパーゴム
● エアコンフィルター
日産ノートのエコカー減税
日産ノートの特定のモデルは「エコカー減税」の対象となり、税金の負担を軽減できます。エコカー減税とは、排出ガス性能および燃費性能に優れた自動車に対して、自動車重量税が免税または減税される制度です。
新車登録時や初回車検時に納める自動車重量税が優遇されるため、維持費を抑えることにつながります。日産ノートでエコカー減税の対象となるタイプとそれぞれの減税率は以下の通りです。（2025年11月時点）
● X：免税（新車登録時）、エコカー本則税率（初回車検以降）
● X FOUR：50%減税（新車登録時）、エコカー本則税率（初回車検以降）
所有している日産ノートが対象かどうかは、車検証などで確認してみましょう。
日産ノートの車検はどこで受ける？ 特徴を比較
日産ノートの車検は、ディーラーをはじめ車検専門店や整備工場など、さまざまな業者に依頼できます。しかし、業者ごとに特徴や費用、サービスの質が異なるため、どこに依頼すれば良いか迷う人も少なくありません。
それぞれの業者のメリット・デメリットを正しく理解し、自身の希望や車の状態に合った依頼先を選ぶことが、納得のいく車検につながります。ここでは、業者ごとの特徴を詳しく比較・解説します。
ディーラーの特徴
ディーラー車検の大きなメリットは、質の高いサービスと安心感です。特に、日産ノートの製造メーカーである日産ディーラーの場合は日産ノートに関する専門知識が豊富な整備士が、専用の診断機や工具を用いて点検・整備を行うため、精度の高いメンテナンスが期待できます。交換部品には信頼性の高いメーカー純正品が使用され、整備記録も確実に保管されるため、将来的に車を売却する際にも有利に働くでしょう。
日産以外のディーラーの場合でも、自動車メーカーの正規販売店であるディーラーの整備工場は高いレベルの整備技術と接客応対力、綺麗なショールームを持っており、信頼性の高さは同様と思って良いでしょう。
一方で、費用は他の業者に比べて高額になる傾向があり、ディーラーの車検費用相場は約12万～16万円です。また、次回の車検まで安心して乗れるよう、予防的な整備や部品交換を推奨されるケースも少なくありません。費用よりもサービスの質や安心感を優先したい人におすすめです。
車検専門店の特徴
車検専門店は、ディーラーよりも費用を安く抑えられる点が大きな魅力です。車検に特化したサービスを提供することで作業を効率化し、余分なコストを削減しています。多くの店舗で「1日車検」や数時間で完了する短時間車検に対応しており、スピーディーに手続きを済ませたい場合に便利です。車検費用相場も約8万～11万円とリーズナブルです。
ただし、サービス内容は車検の保安基準をクリアするための必要最低限の整備が中心となります。そのため、予防的な整備や複雑な修理には対応できない場合があります。車の状態に特に問題がなく、費用を抑えて迅速に車検を済ませたいと考えている人に適しているでしょう。
整備工場の特徴
整備工場は、地域に密着したサービスと柔軟な対応力が特徴です。長年の経験を持つベテラン整備士が在籍していることも多く、ディーラーとは異なる視点での診断や修理を期待できます。ユーザーの要望に耳を傾け、予算に応じた整備プランやリビルト品（再生部品）の使用など、柔軟な提案をしてくれる場合もあります。車検費用相場は約10万～13万円です。
ただし、工場によって技術力や設備の充実度に差がある点には注意が必要です。最新の電子制御システムを搭載した日産ノートの場合、工場によっては対応が難しい可能性も考えられます。愛車について気軽に相談でき、希望に合わせた整備を依頼したい人におすすめです。
ガソリンスタンドの特徴
ガソリンスタンドでの車検は、給油や洗車のついでに見積もりや予約ができる手軽さがメリットです。普段から利用している店舗であれば、スタッフに気軽に相談しやすいでしょう。また車検実施でガソリン代や洗車が割引になるクーポンや、ティッシュなどの特典が付く場合もあります。車検費用相場は約8万～10万円とディーラーに比べてかなり割安です。
ただし、全ての店舗に整備工場が併設されているわけではありません。自社工場がない場合は提携工場へ車を運ぶため、車検に日数がかかることがあります。また車検後の保証期間が短い場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。利便性の高さを重視し、気軽に車検を依頼したい人に向いています。
カー用品店の特徴
カー用品店での車検は、部品選択の自由度が高い点がメリットです。店内にはさまざまなメーカーの部品が豊富にそろっており、純正品だけではなく、より安価な社外品や高性能なパーツなど、予算や好みに合わせて選べます。車検費用もディーラーに比べて安く、約9万～11万円が相場です。
ただし、店舗によって整備士の技術力に差が生じる可能性があります。また、整備工場が併設されていない場合は提携工場へ車を移動させるため、完了までに日数がかかることも念頭に置きましょう。費用を抑えつつ、純正品以外のパーツも検討したい人や、買い物のついでに気軽に相談したい人におすすめです。
自分で車検することも可能
業者に依頼せず、自分で運輸支局などに車を持ち込んで車検を受ける「ユーザー車検」という方法もあります。ユーザー車検の大きなメリットは、業者に支払う車検基本料金や代行手数料がかからないため、費用を法定費用のみに抑えられる点です。
しかし、書類の準備から車両の点検・整備、検査ラインでの操作まで、全て自分で行う必要があります。平日しか手続きができないため、仕事を休むなどの調整も必要になるでしょう。車のメンテナンスに関する十分な知識と技術があり、時間と手間をかけてでも費用を節約したい人向けの選択肢といえます。
ノートの車検費用をなるべく抑える5つの方法
まとまった出費となる車検費用は、少しでも安く抑えたいものです。ここでは、日産ノートの車検費用をなるべく抑えるための具体的な5つの方法を紹介します。
いくつかのポイントを意識するだけで、数万円単位で費用が変わる可能性もあります。ぜひ参考にして、賢く車検を受けましょう。
車検の点検・整備項目を必要なものに絞る
車検費用を抑える基本は、整備項目を必要なものだけに絞ることです。整備には、車検を通すために「必須の整備」と、今後の安全のために推奨される「予防的な整備」があります。費用を抑えたい場合は、今回は必須の整備のみに絞り、予防整備は後日検討する旨を伝えましょう。
整備士と相談しながら進められる業者であれば、部品交換の必要性をその場で確認できます。また後述するように、ワイパーゴムなど自分で交換できる部品を事前に済ませておくのも、費用削減に有効な手段です。
ディーラー以外の業者を選ぶ
安心感のあるディーラー車検ですが、メーカー純正部品の使用や手厚いサポート体制が整っている分、費用は高額になりがちです。品質よりも費用を重視する場合は、車検専門店やカー用品店といったディーラー以外の業者を選ぶのがおすすめです。
これらの業者は、車検に特化した効率的な作業や社外部品の使用により、比較的リーズナブルな価格で車検を提供しています。ただし、業者によって技術力やサービス内容に差があるため、慎重な業者選びが求められます。
定期的なメンテナンスを行う
日頃から車の状態を気にかけ、定期的なメンテナンスを行うことが、結果的に車検時の大きな出費を防ぎます。小まめなメンテナンスで良好な状態を維持しておけば、車検時に多額な整備や部品交換が必要になるリスクを減らせるでしょう。
一般的な消耗品の交換時期の目安は以下の通りです。
● エンジンオイル：走行5,000kmまたは6カ月
● タイヤ：溝の残りが4mm以下または製造から3〜4年
● バッテリー：2〜3年
● ブレーキパッド：走行30,000〜50,000km
● ワイパーブレード：1年
特にノートのe-POWER車は発電のためにエンジンを使用するため、定期的なオイル交換が重要です。
自分で部品交換を行っておく
車検費用を少しでも安くしたいなら、車検前に自分でできる範囲の部品交換を済ませておくのが効果的です。業者に依頼すると部品代に加えて工賃（技術料）が発生しますが、自分で行えば部品代だけで済みます。
比較的交換しやすいのは、エンジンオイルやワイパーゴム、エアコンフィルター、バッテリーなどです。ただし、ブレーキ関連など、安全性に直結する重要な部品の交換は、必ずプロの整備士に依頼しましょう。無理をせず、自分ができる範囲で行うことが大切です。
複数業者の見積もりを比較する
車検を依頼する業者を選ぶ際は、必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。同じノートでも、業者によって車検基本料金や整備費用が大きく異なるため、総額に数万円の差が出ることも珍しくありません。
相見積もりを取ることで、料金の比較はもちろん、点検内容や保証、代車の有無といったサービス内容の違いも明確になります。手間はかかりますが、費用とサービスの両面で納得のいく業者を見つけるための重要なステップです。
日産ノートの車検の流れと必要な物
ここでは、日産ノートの車検を受ける際の一般的な流れと、事前に準備しておくべき必要な物について解説します。
車検は満了日間近になると予約が取りにくくなる場合があるため、余裕を持ったスケジュールで準備を進めるのがおすすめです。必要な書類についても、事前に確認してそろえておきましょう。
車検の流れ
業者に車検を依頼する場合の一般的な流れは、以下の5ステップです。
Step1：車検満了日の確認
まずは、自身の日産ノートの車検満了日がいつなのかを確認します。車検証（自動車検査証）の「有効期間の満了する日」の欄に記載されている他、フロントガラスに貼られている検査標章（車検ステッカー）でも確認できます。
Step2：業者の選定と予約
次に、車検を依頼する業者を選定します。ディーラーや車検専門店など、それぞれの特徴を比較検討し、自分の希望に合った業者を選びましょう。複数の業者で悩んでいる場合は、それぞれから見積もりを取得して比較検討します。料金だけではなく、整備内容やサービス、所要時間などを総合的に判断しましょう。
依頼する業者が決まったら、電話やインターネットで予約を入れます。遅くとも満了日の1カ月前までには予約を済ませておきましょう。
Step3：予約日に車両を入庫
予約した日時に、必要な物を持参して車両を業者に入庫します。この際、車の状態で気になる点や、運転していて違和感を覚える箇所があれば、スタッフに伝えておきましょう。
Step4：点検・整備・検査の実施
業者が国の基準に基づいた点検（24カ月定期点検）を行い、必要な修理や部品交換を行います。修理や部品交換が必要になった場合は、作業前に連絡が来るのが一般的です。点検整備の完了後、ブレーキの効き具合やスピードメーターの誤差、排気ガスの濃度などが国の基準を満たしているか検査を行い、車検が完了となります。
Step5：費用の支払いと車両・新しい車検証の引き取り
車検が完了したら、費用を支払って車両を引き取ります。新しい車検証と検査標章（車検ステッカー）は後日となる場合が多く、引き取りではなく郵送で届く場合もあるため、受け取り方法を確認しておきましょう。
必要な物
車検を受ける際に必要な物は、業者に依頼する場合と、自分で行うユーザー車検とで異なります。
【車検業者に依頼する場合】
● 車検証（自動車検査証）
● 自賠責保険証明書
● 自動車税納税証明書
自動車税納税証明書は、納税確認の電子化により、基本的に提示が不要です。ただし、納税後すぐ（2〜3週間以内）に車検を受ける場合など、システムに反映されていないケースでは提示を求められることがあります。
【ユーザー車検をする場合】
上記3点に加えて、以下の書類が必要です。運輸支局の窓口などで入手できます。
● 自動車検査票
● 自動車重量税納付書
● 継続検査申請書
● 定期点検整備記録簿
まとめ
日産ノートの車検費用は、法定費用・車検基本料金・整備費用の3つで構成されており、業者や車両の状態で総額が大きく変動します。費用を抑えるには、業者選びや日頃のメンテナンス、複数社での見積もり比較などが有効です。ポイントを押さえることで、費用を抑えつつ安心して愛車に乗り続けられるでしょう。
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