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タイヤの空気圧の調整はなぜ必要? 空気圧を調整しないリスクや測定・調整方法、注意点を解説

2025.05.12

タイヤの空気圧を調整しないまま走行すると、安全性や燃費、乗り心地などに悪影響を及ぼす可能性があります。安全かつ快適なドライブを楽しむために、定期的にタイヤの空気圧を確認することが大切です。

本記事では、タイヤの空気圧を調整するべき理由や、適性値を確認する方法、空気圧を調整する際の注意点などについて解説します。車を所有している方はぜひ最後までチェックしてみてください。

タイヤの空気圧を調整するのが重要な理由

タイヤの空気圧を調整するのが重要とされる理由は、大きく分けて4つあります。ここからは、詳細についてご紹介します。

1. 安全性への影響

タイヤが本来の性能を発揮できるのは、空気圧が適性に調整されているときです。空気圧に過不足があると、接地面積が小さくなってグリップ力が低下したり、パンクに気付くのが遅れてハンドル操作に支障を来したりする恐れがあります。

また、タイヤの空気圧が低いまま高速道路などを走ると、タイヤが波打つように変形するスタンディングウェーブ現象が起こりやすくなり、破裂のリスクが高くなります。状況が悪ければ交通事故を起こしてしまう恐れもあるため、安全な走行にはタイヤの空気圧を調整することが必要不可欠です。

2. 燃費への影響

タイヤの空気圧が低いと、タイヤがたわみやすくなり、走行中にタイヤが損失するエネルギー(転がり抵抗)が増加します。その結果、車の燃費が悪くなり、通常よりも燃料代のコストが上がりがちです。

特に近年は燃料代が高騰しているため、家計への大きな負担となるでしょう。

3. 乗り心地への影響

タイヤは路面から受ける衝撃を吸収し、車体の揺れを抑える働きを担っています。しかし、空気圧が高過ぎると衝撃をうまく吸収できず、少しの凹凸でも大きくバウンドして乗り心地が悪化してしまう可能性があります。

逆に空気圧が低過ぎても路面からの衝撃をダイレクトに感じやすくなるため、快適な乗り心地をキープするには空気圧を適性に調整しなければなりません。

4. タイヤの寿命への影響

空気圧に過不足があると、たわみや接地面積の減少によってタイヤが偏摩耗を起こしやすくなります。偏摩耗を起こしたタイヤは長持ちせずに買い替えや交換が必要になるため、手間やコストがかかる原因となります。

空気圧の適正値を確認する方法

タイヤの空気圧は、高過ぎても低過ぎてもさまざまな悪影響をもたらすため、常に適正な状態をキープしなければなりません。空気圧の適正値は車種ごとに決められており、たとえタイヤの種類やサイズが同じであっても、車種が異なれば値も変わってきます。

自動車メーカーが車種ごとに定めている空気圧の適正値は、車両指定空気圧と呼ばれており、運転席ドアの内側か、給油口のふたの裏側などに貼られているシールに印字されていることが多いです。

なお、タイヤの指定空気圧は、kPa(キロパスカル)とkg/cm²という単位で表されます。車によっては、乗車人数や積載量によって複数の空気圧が表示されていることもあります。

タイヤの空気圧の測定・調整方法

ここからは、ガソリンスタンドなどに置いてある機器を使って自分でタイヤの空気圧を確認し調整する方法をご紹介します。

ポータブル型エアタンクを使う場合の空気圧の調整方法

エアバルブのキャップを外す

エアバルブとは、タイヤの空気圧を調整するための部品です。エアバルブにはゴム製のキャップがかぶせられていることが多いため、空気圧を調整する際は事前にキャップを取り外しておきます。

キャップは非常に小さいため、無くさないように注意しましょう。

エアゲージで現在のタイヤの空気圧を測定する

ポータブル型エアタンクのホース先端にあるノズルをエアバルブに押し当て、現在のタイヤの空気圧を測定します。ノズルが斜めになっていたり、浮いていたりすると正確な値を測定できないため、しっかり垂直に押し当てます。

その後、エアタンク上部にあるエアゲージ(圧力計)をチェックし、適正値とどの程度差異があるのか確認しましょう。

タイヤの空気圧を調整する

現在の空気圧を測定したら、適正値になるように空気圧を調整します。車両指定空気圧より低い場合はエアタンクの「+」ボタンを、高い場合は「-」ボタンをそれぞれ押して、適正値に合わせてください。

エアバルブのキャップを取り付ける

空気圧を調整し終えたら、外していたエアバルブのキャップを元通りにします。キャップを外したままにしておくと、異物が入り込んで空気が漏れる可能性があるため、忘れずに装着しましょう。

据え置き型を使う場合の空気圧の調整方法

以上がポータブル型エアタンクを用いたタイヤの空気圧の調整方法ですが、据え置き型と呼ばれる器具を使う場合は少々使い方が異なります。据え置き型はさらにデジタル式とダイヤル式の2つがあり、デジタル式の場合は機器のデジタル表示を車両指定空気圧に合わせて、ノズルの先をエアバルブに押し当てれば自動で空気圧を調整することが可能です。

一方のダイヤル式は、車両指定空気圧にメーターの針を手動で合わせてから、ノズルをエアバルブに押し当てて空気圧を調整します。

据え置き型では、現在のタイヤの空気圧を測ることはできませんが、デジタル表示あるいはメーターを合わせるだけで自動調整できるため、ポータブル型エアタンクよりも簡単に調整できるというメリットもあります。

空気圧をチェックする頻度とタイミング

タイヤの空気圧は時間の経過とともに低下していくため、定期的に測定・調整する必要があります。

具体的には1カ月に1回のペースで調整するのがおすすめですが、運転する頻度が高い方や高速道路を走行することが多い場合はタイヤへの負担が大きいため、2~3週間に1回くらいのペースで調整しましょう。

なお、1カ月が経過していなくても、レジャーや旅行などで長距離走行する場合は、出かける前にチェックするのもおすすめです。

また、車のハンドルが取られる、平地を走っているのに揺れが激しいなどの異常や違和感に気付いたときも一度空気圧を確認した方がよいでしょう。

タイヤの空気圧を調整する際の注意点

タイヤの空気圧を調整する際は、以下4つの点に注意しましょう。

タイヤが冷えている状態で調整する

タイヤが熱を持っているときに空気圧を確認すると、タイヤ内の空気が暖められて膨張し、本来よりも高い空気圧が測定されてしまうことがあります。

そのままの状態で調整すると、タイヤが冷めたときに空気圧が下がり、適正値との間にズレが生じてしまうかもしれません。

特に高速道路を走行したり長時間運転したりした直後はタイヤが熱を帯びているため、タイヤが十分冷えてから空気圧を測定・調整するようにしましょう。

0~+20kPaの範囲内で調整する

時間が経つことで空気圧が下がることを見越して、車両指定空気圧よりも大幅に高い数値に調整しようとする方もいるかもしれません。しかし、空気圧を高くし過ぎてしまうと、タイヤのクッション性が失われて乗り心地が悪くなったり、タイヤがセンター摩耗したりする原因となります。

そのため、車両指定空気圧から0~+20kPaの範囲内に調整し、高過ぎたり低過ぎたりしないように注意しましょう。

エアバルブやキャップの状態を確認する

エアバルブやキャップは消耗品で、時間が経過するとだんだん劣化してきます。

バルブやキャップが劣化すると空気が漏れる原因となるため、タイヤの空気圧を調整する際は、バルブやキャップの状態も確認しましょう。

スペアタイヤの空気圧も定期的に調整する

スペアタイヤはパンクなどのトラブルがない限り使用することはありませんが、ただ保管しているだけでも空気は少しずつ抜けています。

空気圧が下がってしまうと、いざというときの走行に支障を来す恐れがあるため、スペアタイヤも定期的に点検・調整するようにしましょう。

なお、スペアタイヤは収納の関係で外径が小さく、細く作られていることがあり、その場合はタイヤのゴムの厚みも薄めになっています。車両指定空気圧は、車の重量を支えられるよう通常のタイヤより高く設定されているケースが多いため注意が必要です。

スペアタイヤの車両指定空気圧は、通常のタイヤと同じ箇所に表示されていますが、スペアタイヤ自体にも表示があるため、値を確認してから調整しましょう。

タイヤの空気圧に関するよくある質問

ここからはタイヤの空気圧について、よくある疑問や質問をQ&A方式でご紹介します。

Q. タイヤの空気圧が減っているのは見た目で分かる?

タイヤの空気圧は、大幅に低下すると見た目でも判断することが可能ですが、少々低くなったくらいでは外見にさほど変化はありません。

特に偏平タイヤの場合は厚みが少なく、平常時でもやや外見が潰れて見えるため、空気圧が下がっている場合と見分けがつきにくい傾向にあります。

そのため見た目だけで空気圧が低くなっているかどうかを安易に判断せず、エアゲージを使ってきちんと測定することが大切です。

Q. タイヤの空気圧は季節によって変化する?

空気の体積は温度に比例するため、気温が上がる夏場と、気温が下がる冬場ではタイヤ内の空気圧も変動します。猛暑や冷え込みが厳しい日が続いた場合は、念のためタイヤの空気圧をチェックし、必要に応じて調整した方がよいでしょう。

Q. 車検で空気圧はチェックされる?

ユーザー車検の検査項目には空気圧チェックは含まれないため、車両指定空気圧からズレがあったとしても、それだけで車検に通らなくなる心配は低いでしょう。ただし、ユーザー車検以外の整備工場での車検では必ず行わないといけない法定点検の中にタイヤ空気圧点検があり、一般的には車検時の空気圧チェックは行われています。

前述したように、空気圧が高過ぎたり低過ぎたりした状態で走行を続けるとタイヤの偏摩耗が進み、足回りにも影響が及ぶ可能性があります。ユーザー車検でもタイヤの偏摩耗や足回りのパーツの劣化は車検に通らなくなる恐れがあるため、車検の有無にかかわらず、空気圧は定期的に調整しましょう。

タイヤの空気圧は定期的に確認し、適正値をキープしよう

タイヤの空気圧が適正値よりも高過ぎたり低過ぎたりすると、安全性や燃費、乗り心地、タイヤの寿命などに影響をもたらす原因となります。またタイヤの空気圧によってタイヤそのものや足回りに余計な負担がかかると、車検に通らなくなる可能性もあるため注意が必要です。

タイヤの空気圧はガソリンスタンドなどで簡単に測定・調整できるため、1カ月に1回程度のペースで点検・調整することを心掛けましょう。

「車検の速太郎」では、お客様の立合いの下、実際に愛車を見ながら説明を受けることが出来ます。その際にはタイヤの空気圧や摩耗状態なども分かりやすく説明させていただきます。さらに、車検自体も検査員と整備士の2名体制で素早く丁寧に行い、その場で乗って帰ることができます。店舗は北海道から沖縄まで150店舗以上展開しているため、車検を受ける店舗をお探しの方はぜひ最寄りの「車検の速太郎」までご相談ください。