コラム

自動車の車検を安く済ませる方法

車検の最低限の費用は、重量税、保険料、手数料から構成されています。これに整備会社などの業者に持ち込んだ場合の整備料や代行料が加算され、実際の費用となるわけです。しかし、今日では、自分で運輸支局等に車両を持ち込み、手続きを済ませる「ユーザー車検」により、業者に支払う費用を節約することができます。



この手法は、1995年の道路運送車両法の改正により、車両使用者の保守管理責任が明確化されるとともに、車両の点検および整備の項目が大幅に簡略化されることで可能となりました。手順としては、必要な書類を作成し、検査場を予約した後、当日に書類を申請し検査を受けることになります。ただし、その前提として、自分で自動車の整備を済ませておく必要があります。



この手法のメリットは、前述のとおり、整備会社に支払う費用を節約できることにあります。一方、デメリットとしては、整備会社に任せた場合は、整備会社が車両の点検や整備などをしてくれるのですが、それらを自分で行わなければならないという点が挙げられます。そのため、自動車の整備に関する知識は不可欠となりますし、整備を行うための時間も必要です。さらに、検査で問題が生じた場合も自己責任となります。



また、各種の手続きが面倒であるということもデメリットと言えますが、これについては、手続きを代行してくれる業者というものが存在するため、そちらに任せることもできます。もちろん、そのための費用は必要となりますが、それでも、整備会社などに依頼するよりは安くなります。ただし、あくまでも手続きを代行してくれるだけなので、やはり整備は自分でしておく必要があります。そのため、検査で問題が生じた場合は、やはり自己責任となります。



ただし、検査で問題が出た場合でも、再検査を受けることができます。簡単なトラブルであれば、その場で直してしまうこともできますが、トラブルが深刻な場合は整備会社に持ち込むことになり、二度手間になる可能性もあります。また、検査を受けたのが車検の有効期限ぎりぎりの場合は、再検査に間に合わない可能性もあります。そのため、「ユーザー車検」を行う場合は、特に残りの期間に余裕を持たせておいた方が良いでしょう。



これらのことからすると、単に「安く済ませる」という理由で「ユーザー車検」を利用するのは、かえって非効率的になるだけでなく、危険ですらあります。そのため、自動車の整備に対する知識がない場合は、従来通り整備会社に任せた方が良いと言えるでしょう。車検の手続きは確かに面倒で費用もかかりますが、その本質は、自動車の整備を継続的に行うことで、利用者の安全性を確保することであるということを忘れないようにしましょう。

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