コラム

ディーラー車検の見積とスピード

ここ数年、ユーザー車検を受ける人が増えています。その名の通り、ユーザー自身が車の点検をする、という意味です。陸運局に持ち込み、必要最低限の検査を受けた上で、法定費用を支払って終わりです。最低限であろうとなかろうと、一応検査を受けるのだから安心、と思っていてはいけません。陸運局で受ける検査は、道路交通法に違反していないか、違法な改造をしていないか、といったチェックに重きを置いています。安心して走れるコンディションかどうか、といった点は二の次です。ブレーキの効き等の点検はしますが、ディーラーや整備工場で受ける点検に比べると不十分なものです。

ユーザー車検を受ける人が多くなったのは、1つにはユーザーの見積が高過ぎると感じている人が多いからでしょう。税金は上がるが賃金はさほど上がらないこの世の中において、少しでも費用を節約したいと考えるのは当然のことです。必要以上の整備がされているのではないか、手数料が高すぎるのではないか、と感じている人もいるかもしれません。見積に記載されている法定費用以外のほとんどは、ユーザー車検では不要ですので、その差額に愕然とする人もいることです。

加えてスピードの問題もあります。陸運局に持ち込めば、検査は半日で終わります。稀に翌日再検査になることもありますが、これはよほど車両に問題があった場合だけです。大半はその日のうちに乗って帰ることができますので、毎日車に乗る人にとってはありがたい仕組みです。しかしディーラーや整備工場では、基本的に数日預かることになっています。無理にお願いすれば、1泊程度で終わりますが、通常は最低でも2~3日は覚悟しなければなりません。代車を出してくれるとはいえ、その間は落ち着きません。



面倒な持ち込みや手続きをすべて代行してくれる業者が台頭してきたことも影響しているでしょう。しかし陸運局での検査とディーラーでの点検は、そもそも目的が異なることを忘れてはいけません。陸運局は、先述のように、違法な改造がないかどうかのチェックと、現在走行に支障がないかどうかを最低限の方法でチェックします。それに対してディーラーは、半年後、あるいは1年後まで安心して走行できることを前提に部品交換をします。

見積に部品交換が記載されていれば、いつまでに交換すれば良いか尋ねると良いでしょう。出費が多い車検時ではなく、半年後の点検時に交換してもらうことも可能かもしれません。そのようにある程度調整することは可能です。

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